早期発見が大切ですよ!

「ストレスには耐性がある」
「このくらいの負荷は経験済み」
「うつ?俺、そんなに弱くないし」
そう思っていた私もうつ病になりました。思い返すと数年に亘って、土日祝祭日も関係なく、会社の勤務記録も手心を加えながら「はぁ、厳しいけど今が頑張り時だからね」と思いつつ、周りからは「仕事中毒」「鬼のように厳しいよね」と言われる状況にいました。
そんな事が続いたからでしょうか、発症した時(医師の診察を受けた時)には即休職。そして、治療を続けながら約1年半後には雇用契約満了で失職。

そんな経験からすると、もっと早くに適度に休み、適切な指導や治療を受けていれば、もっと早期に安定、寛解への道があったのかもしれないと思います。その為「俺、うつかも」「ストレス過多かも」と思ったら、自発的な行動が起こせるうちに動きましょう。

 医師にも聴きましたが、「適応障害」と言う疾患があります。うつ病と比較すると症状は軽い精神疾患だと思いますが、これが進んでうつへと移行する人もいるそうです。だからと言って必ず短期で寛解するとは言えないですが、少なくともうつ病の前段階の一つにはなり得るものです。このうちに治療を開始していればうつ病の急進期ほど苦しまずに済むでしょう。

 「うつなんて弱い人間の罹るもの」なんて思ってやり過ごそう、あるいはやり過ごしてきた人がいたとしても、金属疲労のように心に疲れが溜まってしまい、いつの間にか適応障害、そしてうつへと発展している可能性があります。私自身「俺、うつにはならないタイプだから」と思い込んで無理を重ねていたのは事実です。職場でも「仕事中毒だから、働けるだけ働くんですよね」と言われ続けていましたしね(仕事をし続ける喜びなんてなくっても)、それでも飯のためには働かないとと思って頑張っていましたが、やはり勤続疲労でした。その時には既に「うつです」と言われる状況。そうならないためにも、早期に発見し治療を開始して欲しい!辛い思いをする人は一人でも少ない方が私にとっても嬉しいのです。

1. ネットのストレスチェックも捨てたものじゃない!

ネットをストレスチェックなどで検索すると、たくさんのサイトが出てきます。中には精神科や心療内科のサイトが用意したものもあるので活用しましょう。
以下は、その例です。

働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト」(厚労省)
簡易ストレス度チェックリスト(桂・村上版)」(長崎市)
セルフチェック」(代々木メンタルクリニック)

私自身がうつを発症する直前の状況でチェックをしてみるとサイトによって「上司に相談しましょう」レベルから「うつが疑われます」とかなりの差が出てきます。が、「上司に相談できるくらいなら」とか思ったら説明文をよく読んでみましょう。その中には「産業医などへの相談」と書かれているかもしれません。この産業医と言う言葉には注意も必要で、自己流ですが「心療内科や専門医」と読み替えた方がベターだと思います。

産業医が役に立たないケース

 産業医は勤務先などで契約している医師ですが、その専門科が何なのかで全く意味が変わってきてしまいます。その為、上記にもした「心療内科や専門医」への読み替えをお勧めします。と言うのも、私自身が勤務先のストレスチェックで産業医での受診相当との結果が出て診察を受けた際「私、内科医でしょ。ストレスの話をされてもねぇ」とにべもなく帰って来たことがあるのです。産業医のチェックを受ければ勤務先の人事部としてはミッションコンプリート。上司も「大丈夫か」程度で終わりです。これがいよいよ「ヤヴァい」って状況になってもストレスチェックの時期が合わなければ会社としては能動的に対処する事はありません。だから、自分で定期的にチェックしておくことも大切ですし、チェックの結果、ある程度、注意が必要とされたら迷わず専門医に自主的に相談しに行きましょう。

専門医って精神科でしょ?

 そうです。基本、心療内科となっていても、精神科と併設になっているケースが多いと思います。いよいよヤヴァい状況になると専門医を選ぶ探す手間に気力も無くなってきます。だから、早め早めに探しておきましょう。ちなみに私流ですが以下には注意しておくと良いと思います。

  1. 仮発行(申込書に市区町村の押印が行われた)段階で自立支援を受けることができる
    (一定期間の治療が続くと受診や処方薬の自己負担金を抑制できる制度です)
  2. 予約金など自由診療の費用が不必要
  3. 医師によるカウンセリングが受けられる(保険内診療とされる)
  4. 初診時のヒアリングや説明に時間に充分な時間が掛けられる
    (予約時の電話で聴きましょう)
  5. 自宅の近くにある(徒歩圏が望ましい)
  6. (自分が受診できる時に予約が取れる)

口コミサイトなどもありますが、情報が古かったり偏りが見られたりするので、私には役に゙立たず、また↑のような情報にも触れていなかったので、2、4、5 と焦りにも似た感覚から6を重視して決めました。ネットで探していると、どうしても遠くても名医や最新の治療法に目を惹かれますが、本格的な治療に入ってくると(本格的なうつと言うべきですね)遠くへ行くこと事態が苦役になりますから、できるだけ近く、土地勘のあるところで探す方が良いのではないかと思います。