回復期とは

うつ病の治療を続けていくと、まず「不安・いらいら感」や「ゆううつ感」は減少してきます。しかし、周囲からほとんどよくなっているように見えても、軽いおっくうさがあったり、人に会いにくい、仕事に行くことをためらう、集中力がいまひとつ、おもしろさや楽しさを実感できない、軽い体の不調などが続くことがあります。これが回復期の特徴です。

京都府精神保健福祉総合センター「心の健康のためのサービスガイド」より引用

 急進期のようにいつも倦怠感がまとわりつき、自分の心がコントロールできない状況を脱してくると「回復期」と言えると思います。ただ、この状態だからと言って、復職がすぐにできるとか発症前の状況に戻れるかと言えば、そうではないことも多いです。と言うか、私の場合、ここからの脱出が中々難しいのが現実です。
 服薬をし続けながら、粘り強く治療と心の「安定」に向き合うことが重要なのではないかと思います。
 また、急進期から一気に回復期にスイッチが切り替わる事も少ないようで、大体の場合、徐々に薄紙を剥がすように状況が安定してくるものだと思います(私の場合、そんな感じです)。とは言え、何かのキッカケが無かったかと言えば、そんな事もありません。いや、一種のキッカケがあったからこそ、急進期を切り抜けられたような気がします。

回復期の過ごし方

 回復期は、できるだけ「前向き」に物事を捉えるようにした方が良いと思います。また、外部の刺激にも比較的対応がしやすくなってきますから、積極的に外出がしやすくなってくると思います。
 但し、あくまで回復期ですから、情緒や状態が安定するまでには時間がかかります。調子に乗って、健常だった頃のようにはいきませんし、注意力が散漫になりやすいので落とし物などにも注意が必要です。